退院前、介護保険をまだ申請していない場合はどうする?|認定前でもケアマネジャーに相談できる?

「退院の話が出ているけれど、まだ介護保険を申請していない」で、担当のケアマネジャーがいない」
「退院日が先に決まりそうで、介護サービスの準備が間に合うか不安」
入院をきっかけに身体機能が低下したり、これまで必要なかった介助や医療処置が必要になったりすると、退院後に初めて介護保険サービスを利用することがあります。
特に、入院前まで介護保険を利用していなかった方では、退院の話が進み始めてから申請やケアマネジャー探しを始めるケースも少なくありません。
結論からお伝えすると、介護保険の認定結果が出るまで、退院後の準備を待つ必要はありません。
退院後に介護サービスが必要になる可能性がある場合は、介護保険の申請と並行して、早い段階からケアマネジャーや地域包括支援センターなどへ相談し、退院後の生活を考えていくことが大切です。
大阪市浪速区・大国町のROKUケアプランセンターでも、介護保険の申請前や認定結果を待っている段階から、退院後の生活についてご相談をお受けしています。
介護保険をまだ申請していなくても相談できます
介護保険サービスを正式に利用するためには、原則として要介護・要支援認定を受ける必要があります。
しかし、
「申請していないからケアマネジャーには相談できない」
「認定結果が出てから居宅介護支援事業所を探せばいい」
というわけではありません。
大阪市では、要介護・要支援認定の申請について、本人や家族だけでなく、居宅介護支援事業者や地域包括支援センターなどに申請手続きの代行を依頼することもできます。
そのため、退院後に介護が必要になる可能性がある場合は、認定結果が出てからではなく、介護保険が必要になりそうだと分かった段階から相談を始めることが大切です。
例えば、
入院前より歩くことが難しくなった
トイレや入浴に介助が必要になった
一人暮らしで退院後の生活に不安がある
認知機能が低下している
ご家族だけでは介護が難しい
福祉用具が必要になりそう
訪問介護や訪問看護が必要になりそう
医療処置を続けたまま退院する
といった場合は、早めに退院後の生活を具体的に考えていく必要があります。
まずは介護保険の申請を進めます
大阪市で介護保険サービスを利用するためには、要介護・要支援認定の申請を行います。
申請後は認定調査や主治医意見書などをもとに審査が行われ、要支援1・2、要介護1~5などの認定結果が決まります。
退院予定日が近い場合は、病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)や退院支援看護師などにも、
「介護保険をまだ申請していない」
「認定結果が退院までに間に合わない可能性がある」
ということを早めに伝えておくことが大切です。
特に、これまで介護保険を利用していなかった方の場合は、介護保険の申請と退院後のサービス調整を並行して進める必要があります。
認定結果が出る前でも「暫定ケアプラン」でサービスを利用できる場合があります
介護保険を申請しても、認定結果が出る前に退院日を迎えることがあります。
「認定が出るまで訪問介護や福祉用具は使えないのでは?」
と心配されることがありますが、認定結果が出るまでの間、要支援または要介護の認定結果を見込み、暫定的なケアプランを作成して介護サービスを利用できる場合があります。
大阪市でも、要介護認定の新規申請などで認定結果が出るまでの間、見込みとなる区分に基づいて暫定ケアプランを作成し、サービスを利用する場合の取扱いが定められています。
ただし、暫定ケアプランには手続き上の注意点があります。
要介護になると見込んでいたものの実際には要支援だった場合など、認定結果によって担当する機関や手続きが変わることがあります。
また、サービス利用前から必要な届出や調整が必要になる場合があります。
そのため、
「とりあえずサービスを使って、認定が出てから考える」
のではなく、
ケアマネジャー、地域包括支援センター、区役所などと確認しながら進めることが重要です。
それでも大切なのは、
「認定が出ていないから何もできない」わけではない
ということです。
退院日から逆算して、できる準備を先に進めていきます。
退院前からケアマネジャーへ相談するメリット
ケアマネジャーの役割は、介護保険の認定結果が出てからケアプランを書くことだけではありません。
退院後にどのような生活になるのかを考え、
自宅でどこまで一人で動けるのか
ご家族はどこまで介助できるのか
ベッドや手すりなどの福祉用具が必要か
訪問介護が必要か
訪問看護が必要か
デイサービスなどが利用できそうか
食事や排泄、入浴をどうするか
服薬管理を誰が行うか
医療機関との連携が必要か
などを整理しながら、必要なサービスを組み立てていきます。
病院でできていることが、そのまま自宅でもできるとは限りません。
病院では歩けていても、自宅には玄関や廊下、浴室に段差があるかもしれません。
病院では看護師が管理していた薬を、退院後は本人や家族が管理しなければならない場合もあります。
病院ではすぐに看護師へ相談できても、自宅では夜間を家族だけで過ごすことになるかもしれません。
「退院できる状態」と「自宅で生活できる状態」は必ずしも同じではありません。
だからこそ、退院前から自宅での生活を想定して準備しておくことが重要です。
医療処置がある方は、さらに早めの調整が必要です
退院後も医療処置が必要な方では、介護サービスだけでなく医療との連携も必要になります。
例えば、
在宅酸素
痰の吸引
胃ろう・経管栄養
尿道カテーテル
気管切開
人工呼吸器
CVポート・PICCからの点滴
ストーマ
褥瘡処置
医療用麻薬による疼痛管理
などです。
こうしたケースでは、ケアマネジャーだけでなく、主治医、訪問診療医、訪問看護、薬局、訪問介護、福祉用具事業所などが連携して退院後の支援体制を整えていきます。
ROKU訪問看護ステーションでは、退院前カンファレンスへの参加や病院からの情報共有を行い、必要に応じて退院直後から訪問できるよう調整しています。
医療処置が必要な状態でも、自宅で療養できるケースはあります。
大切なのは、「医療処置があるから自宅は難しい」と最初から決めることではなく、どのような支援があれば自宅で生活できるのかを考えることです。
病院のMSW・退院支援担当者の方へ
病院で退院支援を進めていると、
「入院前は自立していたため介護保険未申請」
「ADLが低下し、このままでは自宅生活が難しい」
「退院日は決まりそうだが、認定結果が間に合わない」
「一人暮らしで、退院後の生活をどう組み立てるか検討が必要」
「医療処置があり、ケアマネジャーと訪問看護を同時に探したい」
「がん末期で、認定を待っている時間がない」
といったケースがあると思います。
このようなケースでは、介護保険の認定結果が出てから在宅側へ連絡するのではなく、退院の方向性が見えてきた段階からケアマネジャー等へ相談することで、必要な支援を整理しやすくなります。
ROKUケアプランセンターでは、大阪市浪速区・大国町を中心に、介護保険申請前・認定待ち・退院前の段階からご相談をお受けしています。
また、同法人のROKU訪問看護ステーションでは、退院直後、がん末期・終末期、難病、医療処置が必要な方など、医療依存度の高い方の在宅療養を支援しています。
必要に応じてケアマネジャーと訪問看護師が連携し、医療と介護の両面から退院後の生活を考えることができます。
なお、ROKU訪問看護ステーションの利用を前提としてケアプランを作成することはありません。
ご本人・ご家族の希望を大切にし、地域の医療・介護事業所と連携しながら、公正中立な立場で必要なサービスを検討します。
すでに「ケアマネジャーそのものを探している」という場合は、こちらの記事もご覧ください。
病院関係者様向けのROKUの退院支援・訪問看護についてはこちらです。
退院まで時間がないときこそ、早めに相談してください
退院支援では、すべてが予定どおりに進むとは限りません。
治療が終了し、急に退院日が決まることもあります。
ご本人から、
「できるだけ早く家に帰りたい」
という希望が出ることもあります。
特にがん末期など病状の変化が早いケースでは、介護保険の認定結果を長く待つことが難しい場合があります。
そのようなときは、
介護保険の申請↓ケアマネジャー等への相談↓退院後に必要なサービスの検討↓訪問介護・福祉用具・訪問看護などの調整↓退院前の情報共有↓自宅へ退院
と、すべてを一つずつ順番に終わらせるのではなく、複数の準備を並行して進めることが重要になります。
確認したいのは、
介護保険の申請は進んでいるか
認定結果が出る時期はいつ頃か
ケアマネジャー等への相談は始まっているか
自宅で必要な介助は何か
福祉用具は必要か
訪問介護が必要か
訪問看護や訪問診療が必要か
ご家族が対応できない時間帯はないか
退院当日から必要なサービスは何か
緊急時は誰へ連絡するのか
といったことです。
「まだ認定されていないから相談するのは早い」のではなく、「まだ決まっていないからこそ早めに相談する」。
それが、退院後の生活をスムーズに始めるための大切なポイントです。
浪速区で退院後のケアマネジャーをお探しの方へ
ROKUケアプランセンターは、大阪市浪速区・大国町を拠点とする居宅介護支援事業所です。
病院から退院予定の方、初めて介護保険を申請される方、認定結果を待っている方、退院後に医療と介護の両方が必要になる方についてもご相談いただけます。
「介護保険をまだ申請していない」
「申請したばかりで認定結果が出ていない」
「退院日もまだ確定していない」
「何のサービスが必要なのかも分からない」
そのような段階でも構いません。
退院してから慌ててサービスを探すのではなく、入院中から退院後の生活を一緒に考えていきます。
よくある質問
〇介護保険をまだ申請していません。それでも相談できますか?
はい。
退院後に介護サービスが必要になる可能性がある場合は、介護保険申請前の段階から今後の進め方について相談できます。
大阪市では、居宅介護支援事業者や地域包括支援センターなどに認定申請の代行を依頼することもできます。
〇認定結果が出るまで介護サービスは利用できませんか?
認定結果が出る前でも、要介護・要支援の見込みに基づいて暫定ケアプランを作成し、サービス利用を開始できる場合があります。
ただし、見込んだ区分と実際の認定結果が異なる場合などもあるため、事前にケアマネジャー、地域包括支援センター、区役所などと確認しながら進めることが重要です。
〇病院から直接相談しても大丈夫ですか?
はい。
病院の地域連携室、MSW、退院支援看護師など、病院関係者の方からのご相談にも対応しています。
退院前カンファレンスへの参加や、退院後に必要なサービスの調整についてもご相談ください。
〇訪問看護も必要なのですが、一緒に相談できますか?
はい。
ROKUにはケアプランセンターと訪問看護ステーションがあります。
退院後に医療処置や体調管理が必要な場合は、主治医や病院と連携しながら訪問看護の導入についても検討できます。
もちろん、ROKU以外の訪問看護ステーションを利用することもできます。
まとめ|認定結果を待つより、退院前から準備を始めることが大切です
介護保険をまだ申請していない。
申請したばかりで認定結果が出ていない。
ケアマネジャーもまだ決まっていない。
そのような状態で退院の話が進むと、ご本人やご家族は不安になると思います。
しかし、認定結果が出るまで何もできないわけではありません。
介護保険の申請と並行してケアマネジャー等へ相談し、必要に応じて暫定ケアプラン、福祉用具、訪問介護、訪問看護などの準備を進めることで、退院後の生活を整えられる場合があります。
大切なのは、退院日が決まってからではなく、「在宅生活に支援が必要かもしれない」と分かった段階から動き始めることです。
ROKUケアプランセンターでは、大阪市浪速区・大国町を中心に、退院前・介護保険申請前・認定待ちの段階からご相談をお受けしています。
病院のMSW・地域連携室・退院支援担当者の方からのご相談も可能です。
ご本人が「自宅で過ごしたい」と希望されたとき、最初から難しいと決めるのではなく、どうすれば実現できるのかを一緒に考えていきます。
自宅で過ごしたい想いを、あきらめない。
ROKUが大切にしている考え方です。
参考資料
・大阪市「介護保険 要介護・要支援認定」
・大阪市「大阪市におけるケアプラン作成時の注意事項」
・大阪市「暫定サービス利用者等に係る介護支援事業」
※介護保険の手続きや暫定ケアプランの取扱いは、認定見込みや利用するサービス、個別の状況などによって異なる場合があります。実際のサービス利用については、担当するケアマネジャー、地域包括支援センター、区役所等へご確認ください。
執筆者
宮本 真一郎|ROKU訪問看護ステーション 代表/看護師
救急・急性期・手術室などの病院勤務を経て、2018年より訪問看護に従事。退院直後の在宅療養、がん末期・終末期、難病、医療処置が必要な方など、多くの在宅療養支援・看取りに携わる。
現在は大阪市浪速区・大国町のROKU訪問看護ステーション代表として、病院、主治医、ケアマネジャー、地域の関係機関と連携しながら、医療依存度の高い方を含む在宅療養支援に取り組んでいる。






